
CSSセレクタとは?
Webページのデザインは、HTMLで文書構造を作成し、CSSでその見た目を定義することで実現されます。CSSセレクタは、このCSSにおいて、どのHTML要素にどのスタイルを適用するかを指定する役割を担います。つまり、Webページの設計図であるHTML文書から、スタイルを適用したい要素をピンポイントで選び出すための「住所」のようなものと言えます。
セレクタの基本
CSSセレクタは、大きく分けて以下の4つの種類に分類されます。
| 種類 | 説明 | 例 | 
|---|---|---|
| タイプセレクタ | 要素の種類(タグ名)を指定する | p,h1,div | 
| クラスセレクタ | class属性の値を指定する | .example,.button-primary | 
| IDセレクタ | id属性の値を指定する | #header,#main-content | 
| 属性セレクタ | 要素の属性を指定する | [type="text"],[href^="https"] | 
セレクタの組み合わせ
上記の基本的なセレクタを組み合わせることで、より複雑な条件で要素を選択することができます。
| 組み合わせ | 説明 | 例 | 
|---|---|---|
| 子孫セレクタ | 特定の要素の子孫要素を選択する | article p(article要素内の全てのp要素) | 
| 子セレクタ | 特定の要素の直下の子供要素を選択する | ul > li(ul要素の直下のli要素のみ) | 
| 隣接兄弟セレクタ | 特定の要素の直後の兄弟要素を選択する | h2 + p(h2要素の直後のp要素) | 
| 汎用セレクタ | 全ての要素を選択する | * | 
HTML文書内での使用例
例えば、以下のようなHTML文書があるとします。
<article class="blog-post">
  <h2>CSSセレクタとは</h2>
  <p>CSSセレクタは、HTML文書から特定の要素を選択するための仕組みです。</p>
  <ul>
    <li>タイプセレクタ</li>
    <li>クラスセレクタ</li>
    <li id="id-selector">IDセレクタ</li>
  </ul>
</article>
このHTML文書に対して、以下のようなCSSを適用してみましょう。
.blog-post h2 {
  color: blue;
}
ul > li {
  font-weight: bold;
}
#id-selector {
  text-decoration: underline;
}
上記のCSSは、以下の要素にそれぞれスタイルを適用します。
- .blog-post h2: class="blog-post" の要素内の h2 要素 (青色で表示)
- ul > li: ul 要素の直下の li 要素 (太字で表示)
- #id-selector: id="id-selector" の li 要素 (下線付きで表示)
JavaScriptとの連携
CSSセレクタは、JavaScriptにおいてもDOM操作を行う際に活用されます。例えば、 document.querySelector() や document.querySelectorAll() メソッドは、引数にCSSセレクタを受け取り、条件に合致する要素を取得することができます。
まとめ
CSSセレクタは、Webページのスタイリングを行う上で非常に重要な役割を果たします。基本的なセレクタの種類と組み合わせ方法を理解することで、より柔軟で効果的なスタイル指定が可能になります。また、JavaScriptと連携することで、動的なWebページの構築にも役立ちます。ぜひ、この機会にCSSセレクタについて学び、Webデザインのスキルアップを目指しましょう。
参考文献
関連QA
Q1: CSSセレクタはどのように学習すれば良いですか?
A1: Web上のチュートリアルサイトや書籍などを活用して学習するのがおすすめです。MDN Web Docsなどの信頼できる情報源を参考にしながら、実際にコードを書いて試してみることが重要です。
Q2: CSSセレクタの命名規則はありますか?
A2: 明確なルールはありませんが、意味が分かりやすく、一貫性のある命名を心がけることが重要です。BEMなどの命名規則を参考にすると、より整理されたCSSを記述することができます。
Q3: JavaScriptでCSSセレクタを使用する際の注意点はありますか?
A3: JavaScriptでDOM操作を行う際は、パフォーマンスに影響を与える可能性があるため、安易にCSSセレクタを使用することは避け、必要最小限に抑えることが重要です。また、動的に生成される要素に対しては、適切なタイミングでDOM操作を行うように注意する必要があります。
その他の参考記事:jquery セレクタ 変数